まだ"売上が上がらない仕事"を自分でやってるんですか?|セミナー事務局のはじめ方・完全ガイド
こんにちは、実原です。
セミナー講師の方とお話ししていると、ほぼ必ず出てくる言葉があります。
「気づいたら、一日が"事務"で終わってました」
申込の確認、入金チェック、問い合わせの返信、動画のアップロード、決済システムの設定。

やってもやっても、終わらない。
そして夜になって、ふと思うわけです。
「あれ、今日って、売上に繋がること、なにかやったっけ…?」
……。
はい。今日は、この話です。
「セミナー事務局のはじめ方・完全ガイド」と銘打っていますが、いきなり"やり方"の話はしません。
その前に、もっと大事な話があるんです。
それは——あなたが今やっているその仕事、本当にあなたがやるべき仕事ですか? という話。
まず、「2種類の仕事」を分けるところから
言葉を1つだけ、決めさせてください。
仕事には、2種類あります。
たとえば、集客する。セールスする。セミナーで登壇する。新しいコンテンツを作る。
これは全部、やればやるほど売上が伸びる「生産性のある仕事」です。
一方で、入金を1件ずつ確認する。リマインドを送る。録画をアップする。「ログインできません」に返信する。
これは……どうでしょう。
やらないと回らない。でも、どれだけ丁寧にやっても、売上は1円も増えません。
これが「生産性のない仕事」です。
念のため言っておくと、「生産性のない仕事」=「価値のない仕事」ではないですよ。
やらないとセミナーは回らない、大事な仕事です。
でも——それをやる人は、あなたじゃなくていい。 ここがポイントなんです。
そもそも「セミナー事務局」って、何をする人?
ここで、セミナー事務局の正体を、一言で言います。
セミナー事務局=あなたの「生産性のない仕事」を、まるごと巻き取る人。
これだけです。

「事務局って、具体的に何をしてくれるの?」とよく聞かれます。
細かい業務を挙げればキリがないのですが(申込管理、決済設定、リマインド配信、当日のZoom運営、アーカイブ公開、受講生対応、精算…)、
本質はシンプルで、さっき挙げた"やっても売上が上がらない仕事"を、ぜんぶ肩代わりする存在なんです。
逆に言うと、です。
事務局は、あなたの代わりに登壇はできません。あなたの代わりにセールスもできません。
つまり、こういう役割分担になります。
「生産性のある仕事」はあなたにしかできない。だから、あなたはそこに集中する。 「生産性のない仕事」は、事務局に渡す。
これが、セミナー事務局という仕組みの正体です。
まず、自分の「生産性のない仕事」を全部、書き出す
「事務局に任せたほうがいいのは分かった。でも、何を頼めばいいのか分からない」
これ、本当によく聞きます。たぶん、一番多い質問です。
答えはシンプルで、まず"自分が今やっている仕事"を、ぜんぶ紙に書き出すことから始めます。
1日のなかで、1週間のなかで、あなたが手を動かしていること。
ちょっとやってみましょうか。たとえばセミナーを1本やるだけで、こんな仕事が発生しているはずです。
- 申込フォームを作る
- 申込が入ったか確認する
- 入金されたかチェックする
- 「入金まだですよ」と連絡する
- リマインドメールを送る
- 当日Zoomを立ち上げて、参加者を入れる
- 録画する
- 録画を編集して会員サイトにアップする
- 「動画どこですか?」に返信する
- アンケートを送る
- 売上を集計して報告する
……書き出すと、けっこうな量ですよね。
そして、ここに挙げたもの。
ほぼ全部、「やっても売上が上がらない仕事」です。
つまり、ほぼ全部、あなたがやらなくていい仕事なんです。
書き出すと、これが目に見えます。「うわ、自分こんなに抱えてたのか」と。
まずは、そこからです。

ここでつまずく。「任せていい仕事/ダメな仕事」の線引き
さて、ここからが本題です。
書き出した仕事を「任せるもの」「自分でやるもの」に仕分けていく。
ところが、ここでほとんどの講師がつまずきます。線引きを、間違えるんです。

よくある間違いを、4つ紹介します。これが分かると、「何を頼めばいいか分からない」は、かなりスッキリします。
罠①:他の人でもできるのに「自分にしかできない」と思い込む
これが、一番多いです。
「いや、この対応は私じゃないと」「このニュアンスは私にしか出せない」。
そう思っている仕事の、実はほとんどが、他の人でもできます。
入金確認、リマインド、動画アップ、よくある質問への返信。
冷静に見ると、手順さえ渡せば誰でもできる仕事だったりするんです。
「自分にしかできない」と思い込んでいるだけ。このケースが、本当に多い。
先日も、ある講師さんがこう言っていました。「受講生からの"ログインできません"は、私が直接対応しないと不安で」と。
でも、よくよく聞いてみると、返している内容はいつも同じ。「こちらのURLから、登録したメールアドレスでログインしてください」。
……それ、手順書を1枚つくれば、誰でも返せますよね。
本人は"自分にしかできない神対応"のつもりが、実は誰でもできる定型対応だった。本当に、よくある話なんです。
罠②:「めんどくさいから、自分でやっちゃおう」
これも、ダメなパターン。
人に説明するのがめんどくさい。お願いする時間で、自分でやれちゃう。
……気持ちは、めちゃくちゃ分かります。僕も昔は、全部抱え込んでいました。
独立したての頃は、入金確認も、メール返信も、動画編集も、ぜんぶ自分。一日中パソコンに張りついて、夜には「今日もよく働いた」と、妙に満足していたんです。

でも、ある日ふと我に返りました。
「これ、めちゃくちゃ動いてるのに、売上ぜんぜん増えてないぞ」って。
……動いていた仕事の9割が、生産性のない仕事だったんです。
でも、それを続ける限り、あなたは一生その仕事から解放されません。
「自分でやったほうが早い」は、未来の自分の時間を食いつぶすんです。
1回ちゃんと説明すれば、次から100回ぶん、手が空く。そう考えてみてください。
罠③:逆に、自分にしかできない仕事を、人に任せようとする
今度は、逆の間違いです。
これも、たまにいます。
たとえば——ブログの更新。
これ、事務局には書けません。だって、あなたの言葉で、あなたの考えを発信するものだから。
ほかにも、セールス、コンテンツの中身、商品の設計。
こういう「あなたの頭の中から出てくるもの」は、どれだけ優秀な事務局でも代われないんです。
「ブログ書いといて」「メルマガ考えといて」と振って、出てきた文章を見て「うーん、なんか違う」。
そりゃそうです。あなたの頭の中は、あなたにしか出せないんですから。
ここを丸投げしようとすると、必ず失敗します。
罠④:「自分にしか答えられない問い合わせ」を、丸投げする
最後が、これ。ちょっと細かいけど、すごく大事な話です。
たとえば、受講生から「講座のこの部分、どういう意味ですか?」と質問が来たとします。
講座の中身に関する質問。これ、事務局が"回答"を作ることはできません。
だって、答えを持っているのは、講師であるあなただけだから。
じゃあ事務局は何もできないのか。そうではないんです。
事務局ができるのは、「講師はこう言っています」と伝える"お使い"の部分。
あなたが回答を作る → 事務局が、それを丁寧な文章にして、適切なタイミングで返す。
この分担なら、うまくいきます。「中身はあなた、伝え方は事務局」。
ここを勘違いして「質問対応も全部やっといて」と丸投げすると、トンチンカンな返信になって、逆に信頼を失います。
——どうでしょう。
この4つの線引きができると、書き出したリストが、スッと2つに分かれていくはずです。
じゃあ、実際にどう仕分けるか
考え方は、これでOKです。
あとは、手を動かすだけ。やることを、ステップにしました。
ステップ1:まず、「できるけど、やらない」を決める
書き出す前に、ひとつだけ。
あなたが今、いろんな雑務を自分でやっているのは、たぶん——「自分でできるから」ですよね。
入金確認も、メール返信も、動画アップも。やろうと思えば、できる。だから、やっている。
でも、ここが諸悪の根源なんです。
「できるから、自分でやる」。これを続ける限り、あなたはずっと、今のまま。現状維持です。
僕も、まったく同じでした。「これくらい自分でやれる」と全部抱えて、同じ場所で足踏みしていました。
なぜ、進まなかったか。
——手がふさがっている人のところには、新しいものが入ってこないからです。
両手に荷物を抱えたまま「もっと大きな仕事をつかみたい」と言っても、つかめません。だって、手が空いてないんだから。
だから、最初にやるのは"増やす"ことじゃない。「空白をつくる」ことです。
やらなくていい仕事を手放して、空っぽの時間をつくる。そこに初めて、登壇も、セールスも、新しい挑戦も、入ってくる。
……「できるけど、やらない」。
まずこれを、覚悟として決めてください。ここが決まらないと、この先の仕分けは、ぜんぶ「でも、自分でできるしな」で終わります。
ステップ2:やっている仕事を、ぜんぶ書き出す
ここから、手を動かします。
といっても、これはさっきやりましたね。1日、1週間で自分が手を動かしていることを、紙に全部出す。
まだの人は、ここで一度、書き出してください。頭の中だけだと、絶対に仕分けできません。
「見える化」した時点で、もう半分は終わったようなものです。
ステップ3:「自分にしかできない仕事」に、×をつける
書き出したリストを、上から見ていきます。
最初に探すのは、"あなたにしか、できない"仕事。
登壇、セールス、商品の設計、コンテンツの中身、ブログ。あなたの頭の中から出てくるものです。
これに、×(バツ)をつけます。
×は、「これは手放さない」という印。あなたが、これからも握っていく仕事です。
ここで、さっきの罠①を思い出してください。「自分にしかできない」と"思い込んでいるだけ"の仕事を、ここに混ぜないこと。
本当に、自分にしかできないか? 手順書を1枚渡したら、誰かが代われないか? 一個ずつ、正直に問いながら、×をつけていきます。
ステップ4:「丸投げでも回る仕事」に、◎をつける
×以外の仕事を、もう一度見ます。
そのなかで、"説明しなくても、丸ごと渡せそうな仕事"に、◎(二重丸)。
「セミナー運営が分かっている人なら、いちいち言わなくても回してくれるな」というもの。
申込管理、リマインド配信、当日のZoom運営、アーカイブ公開、精算。
◎は、いちばんラクに手放せる仕事です。ここが多い人ほど、時間が一気に空きます。
ステップ5:「教えれば任せられる仕事」に、◯をつける
最後に、◎ほどじゃないけど——こちらが手順を一度渡せば、任せられる仕事。
これに、◯(丸)。
「最初に1回だけ教えれば、次からは任せられるな」というものです。
1回説明する手間は、かかります。でも、思い出してください。罠②の話です。
1回ちゃんと説明すれば、次から100回ぶん、手が空く。
◯は、"今だけ"ちょっと面倒で、"この先ずっと"ラクになる仕事です。
——これで、リストが3つの印に分かれました。
×(自分でやる)。◎(丸投げで任せる)。◯(教えて任せる)。
そして、×以外。◎と◯をつけた仕事は、ぜんぶ、あなたの手から離していい仕事です。
書き出すと、たぶん驚きますよ。「×、こんなに少ないの?」って。
……はい。あなたが本当にやるべき仕事は、思っているより、ずっと少ないんです。
あとは、この◎と◯を、「誰に」渡すか。
じゃあ、誰に任せる? 事務局を持つ3つの方法
仕分けができたら、最後は「誰に任せるか」です。
大きく、3つの方法があります。
1つ目。自分で人を雇う。
スタッフを雇って、教えて、任せる。ただ、これは"育てるコスト"がかかります。教える時間も、お給料も、管理も。最初は、けっこう重いです。
2つ目。バラバラに外注する。
動画編集はこの人、デザインはこの人、と単発でお願いする。身軽ですが、「全体を見てくれる人」がいないので、結局あなたが指揮を取ることになります。
3つ目。セミナー事務局に、まるごと任せる。
申込から決済、リマインド、当日運営、アーカイブ、精算まで。一連の流れを、丸ごと預ける方法です。「セミナー運営」という文脈をわかっている人に任せられるので、いちいち説明しなくていい。ここが、一番ラクです。
判断に迷ったら、こう考えてみてください。
あなたの1時間は、いくらの価値がありますか?
登壇やセールスに使えば、何万円も生む1時間かもしれない。その同じ1時間を、時給に換算したら数百円ぶんの入金確認に使っている。
……もったいない、と思いませんか?
どれが正解、という話ではありません。
ただ、「あなたが"生産性のある仕事"に一番集中できる方法はどれか」で選んでほしいんです。
その石、もう自分でどかすの、やめませんか
ここまで読んで、
「書き出してみたら、生産性のない仕事ばっかりだった」 「これ、自分でやってる場合じゃないな」
そう思ったなら、もう答えは出ています。
あなたが「やらなきゃ」と抱えていた生産性のない仕事は、ぜんぶ手放していい。
そしてあなたは、登壇とセールスとコンテンツ作り——売上が上がる仕事だけに、集中する。

最後に、正直なことを1つ。
事務局に任せても、あなたの代わりに売上を作ってくれるわけではありません。
売上を作るのは、いつだって、あなた自身の「生産性のある仕事」です。
事務局は、あなたがその仕事に集中できるよう、邪魔な石をどかす役。
その石、もう自分でどかすの、やめませんか。
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